地震直後からの経過と事業の再開
店舗事業の開始
(1)3月11日 地震直後からの営業再開
①地震直後に電源が落ち店内放送が使用できませんでしたが、大きな肉声で避難誘導を行ない、メンバ-全員と職員を店外に避難させました。また店内には動けなくなったメンバ-もおり職員が背負って避難させた店舗もありました。幸い全店での負傷者は、かすり傷の1人(アルバイタ-職員)でした。当日は、店長不在店舗も少なくなく、この間の災害避難訓練が活かされた結果となりました。レジ・受付・金庫を施錠し、地震の治まるのを待って、施設被害状況の点検や営業再開を各店で検討しました。店舗によっては、地域の一時的な避難所として場所をお貸ししたケースもありました。
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六丁の目店 被害
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新田東店 被害
②11日の震災当日は、27店舗で商品供給しました。自動車のヘッドライトで照らしての販売も行った店もありました、その後、店内に残った商品を活用して、2日目は44店舗で営業し、それ以降は、施設状況を見ながら、店内販売やレジ稼動をさせての供給へと販売スペースを広げました。臨時営業の際には、炊き出しやメンバーの列の整理、小さなお子さんを連れた方への配慮など多くの地域代表理事、エリアリーダー、こ~ぷ委員会の皆さんの協力をいただきました。また店舗の近くに事務所があるメーカーの方が、並んでいるメンバーに自社のお菓子を無償で配布してくれるなどの対応もありました。
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富沢店 店頭販売
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大富店震災当日販売
③店舗でも並んでいるメンバーに飴を配ったり、お年寄りやお子様連れを優先したり、その場の判断を実施し、ご迷惑をおかけしながらも“生協らしい”取り組みを行いました。震災後1度も営業できなかったのは津波で被災したアイトピア店と閖上店の2店舗のみで、3月11日から、4月6日まで平均39店舗で商品供給を続けました。
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津波で被災したアイトピア店 被害
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津波で被災した閖上店 被害
④商品は、日本生協連や取引先のご協力で手配できた商品から供給を継続してきました。
メーカーや販売会社の倉庫の流出、工場の被災、燃料不足等で非常に困難な中、避難所への商品を優先させながらも、店舗での品揃えの回復を精力的にすすめました。
⑤ガソリン供給が逼迫した状況から、職員の一部は、店舗に泊まりこんで就業し、治安状況が不安定な地域では、夜間警備員も配置し安全を確保しました。また、産直生産者の方からは、店舗での炊き出し応援や農産品をいち早く店舗に出荷いただくなど、特段の協力をいただきました。
安全確保のため閉ざされた入口
(2)4月1日からほぼ通常営業へ
①37店舗で4月1日からほぼ通常営業に移行しました。仕事を再開する企業も増えてきたことから、仕事帰りでも安心してお買物ができる環境を作るために、営業時間や営業店舗の拡大を進めました。さらに5月1日からは、大学の講義再開や一般企業の安定営業から、閉店時間を22時(11店舗)、23時(4店舗)へと拡大しました。
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八幡町店 通常営業
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幸町店 通常営業
②被害が大きかった石巻地域でも、4月21日から石巻大橋店、4月22日から石巻渡波店が店頭供給を開始しました。営業再開にあたっては、店内照明のダウンなど、電力消費を削減する取り組みを実施しました。震災1ヶ月目の4月11日には、店内でメンバーと一緒に黙祷をささげました。
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石巻渡波店 営業再開
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石巻大橋店 営業再開