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【被災地はいま 第44回 みやぎ生協から被災地・宮城のいまをお伝えします】

更新日:2017.04.05

住民の自治で新しい故郷をつくる

防災集団移転地や復興公営住宅は、震災で家と故郷を失った人たちの生活再生の場所です。
東松島市あおい地区は580世帯、約1,800人が暮らす防災集団移転地です。大曲浜や野蒜(のびる)など様々な地域から移転した人たちが「日本一のまち」を目指し、コミュニティ活動を進めています。

同地区会会長の小野竹一さんは、「日本一のまち」の意味を「子孫に喜ばれるまち、亡くなった方の魂が帰ってこれるまち、支援してくださった全国の皆さんに“見に来てください”と言えるまち」と話します。そのため2012年からまちづくり整備協議会を立ち上げ、特色ある公園や集会所の建設、ペットとの共生などを実現してきました。

協議会の役員は、地域の仕来り(しきたり)やルールなど様々な声を反映できるよう、以前住んでいた各行政区から必ず1人は選出するようにしました。1丁目・2丁目・3丁目の区割りは、高齢化率を踏まえ、復興公営住宅と自力再建地区の組み合わせにしました。自力再建地区に多い若い世代が、復興公営住宅に多い高齢者と一緒に自治会活動を行なうことで自然な見守りができると考えたからです。
また、あおい地区会として「見守り部会」を設け、お茶会や訪問見守りなど高齢者の状態に応じたサポートを行なうことにしました。高齢者の健康維持のために「あおい農園」設置の計画もあります。

小野さんは東松島市に「住民による高齢者支援を地区会に業務委託してほしい」と要望しています。「NPO等が委託を受けて活動している例もあるが、いつかは撤退する。支援のノウハウも地元に残らない。見守りは介護予防、ひいては行政のコスト削減につながるし、業務委託は自治会の活力にもなる。市と社会福祉協議会、あおい地区会の三位一体の取り組みができれば」と話します。

防災集団移転による新しいまちづくりは、どこも始まったばかり。あおい地区と同様に多様な課題を一つ一つ乗り越えていかなければなりません。自治会の担い手がいるか、行政とうまく連携できるか、交流や支え合いをどう生み出していくか。失った故郷に変わる新しい故郷をつくるための取り組みが続きます。


▲あおい地区会会長の小野竹一さんと事務局員の木村恵子さん。

▲あおい地区会会長の小野竹一さんと事務局員の木村恵子さん。

▲東松島市あおい地区。JR東矢本駅の北側に広がる市内最大の防災集団移転地です。

▲東松島市あおい地区。JR東矢本駅の北側に広がる市内最大の防災集団移転地です。

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